Science People

身近な自然に優しく寄り添う

科学の芸術性と有用性を求めて

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Science People とは…

これまでに僕達は科学の進歩によって様々な武器を手に入れてきました。それはまさしく諸刃の剣!科学の発展は僕らに物質的な豊かさを与えてきたと同時に、多くのものを奪い去っていきました。わざわざ例を出すことも無いでしょう。そんなことはみんな分かっているのです。

確かに多くのことが便利になっています。医療技術も明らかに進歩しています。周りを見渡してみると、ありとあらゆるものが科学で支えられていることに気が付いていることでしょう。それなのに、分からないことって結構ありませんか?いや、むしろ分からないことだらけなことになってはいませんか?

無理をしてまで複雑なことを理解する必要は無いと思います。機械の難しい操作なんかは得意な人に任せましょう。覗いてもらいたいのは、そこに秘められている自然の力です。そこには無垢な顔をした自然があります。僕達は彼らを時にはうまく利用して文明を発達させてきました。自然にある産物や現象を人間が巧みに扱ってきた結果、逆に僕達の目には見えない部分が多くなってきてしまったのです。

科学そのものは役に立つものではありません。僕達の世界はいったいどういう風になっているのだろうということを知るための学問の一つに過ぎませんから。純粋な科学者は知的好奇心に素直にしたがって研究を進めていくものなのです。画家が絵を描くように、作家が筆を持つように、作曲家が音楽を作るように、科学者も研究をするのです。なので、科学者は知的創造者であり、彼らが残した作品は芸術的なものだったりします。

今日の僕達は美術館に行けば、素晴らしい絵画が見られるし、図書館に行けば、胸を打つような小説に出会える。音楽は至る所で鳴り響き、常に上質な作品を鑑賞し続けることができる環境を手に入れています。そして、それらの作品に触れることで、心が衝撃を受け、人としての成長につながっていった体験をしているはずです。芸術鑑賞は人間としての幅を広げ、心を豊かにしてくれる効用を持っているからなのかもしれません。

それと同様に、科学も芸術の一つです。科学を鑑賞することはまた違った一つの宝をもたらしてくれます。しかし、僕達は科学を直接見ることも聞くこともできないのです。お分かりのとおり、それはただの理論だからです。

今も昔も多くの科学者が数字や記号、文字や言語を用いて、数々の理論を表現してきました。その美しい科学という芸術作品を鑑賞しないのはあまりにもったいないと思います。きっと科学鑑賞をしているうちに、お気に入りの作品に出会えるのではないでしょうか。「あっ、あの絵すごい、いい!!」という感動と同じそれに辿り着ける日はそんなに遠くないと思います。

科学は鑑賞のしやすさの点からいえば、確かに不利な点を持ち合わせているのですが、その代わり大きな利点を内包しています。それは、僕達を助けてくれる多くの技術を生み出してくれることです。自然の偉大な力が人によってうまく活用され、役に立つものに仕上がるのです。僕達はこの恩恵に預かって、物質的な便利さを手に入れているのです。

科学の恩恵は文明化を加速しました。ノーベル賞が与えられたここ100年を取ってみると、現代化は指数関数的に進んできたのではないでしょうか。それは、表面的な便利さに踊らされ、自然環境を破壊してきた歴史だったのかもしれません。21世紀こそ、多面的に科学の有益性を認識しなければいけない時代です。僕達は科学の芸術性を鑑賞すると同時に、社会に貢献できうる有用性を見出し、うわべだけの視野を持たないよう意識していく必要があると思います。

本サイト「Science People」は少しでも多くの方が科学を鑑賞できる機会に接しえるよう開設されました。これまでに発見された全ての理論をここで紹介することはできませんが、本サイトで出会った作品がみなさんの心を揺れ動かしてくれることを願っております。手始めに、メールマガジンの配信から稼動させることにしました。ここでは最新の科学情報を基に必要な背景を随時併記しながら、優しくその記事を解説していきたいと思います。その中で、その科学現象が持つ潜在的な応用可能性を模索していく予定です。

まだ齢27ですから、至らぬ点が多く出てくるかもしれません。このサイトを運営しながら自分自身も大きく成長できればいいなと思っています。皆さんの応援よろしくお願いいたします。

平成16年11月25日  水谷治央

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